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外資系企業の日本参入に伴う諸々のハードル 第一話

SNS 広告運用ソリューション世界 No.1 の Smartly.io 日本第一号社員・事業責任者の坂本です!

外資系企業が日本に初めて参入する時って、めちゃくちゃハードルだらけなんですが、中々オープンな場所に情報が無いんですよね。なので同志のために、自分の経験を幾つか書いてみます。

(第二話以降があるかどうかは現時点では未定。笑)

前提: 日本に進出してくる時点で、本国ではそこそこ成立していることが多い

海外の会社が日本に参入しようという時点で、既に現地では一定の実績が出ていることが多いです。

日本は確かに 1 国でそこそこのサイズの市場ではあるのですが、言語やら商習慣やら全然違うので、英語が通じる国に展開するのよりは気合いが必要だし、進出の優先順位としてもあまり高くないことが多いんですね。

例えば Smartly.io だとヨーロッパ (フィンランド) が本社なので、ヨーロッパやアメリカとかでは既にかなり実績はあります、という状態でした。南米や東南アジアやオーストラリアにも進出を終え、日中韓はほぼラストに近かったですね。

当然プロダクトも凄くしっかりしているので、ゼロから起業してプロダクトを立ち上げるのと比べると、PSF (problem solution fit) するかどうかは心配する必要がないという楽さはあります。

僕らでいうと、SNS 広告の運用やクリエイティブ面に課題を抱えている広告主や代理店がいれば、その課題を解決するソリューションには自身があったということです。

(PMF = problem market fit するか、つまり日本という市場で上手くいくか、はまた別ですけどね。あとで書きます)

ローカライズやる/やらない、いつやるのか問題

ですが、まず大きな問題として、多くの場合、プロダクト自体がローカライズされていない、というのがあります。日本進出が決まった時点では。

Smartly.io も英語のプロダクトの状態のままで日本に進出して、そして実は未だローカライズしていなくて、英語のままで提供し続けています。(サイト (https://www.smartly.io/ja/) だけ日本語対応しましたが、管理画面は英語のまま)

やっぱり日本の方ってプロダクトが英語だったり、ヘルプページやドキュメントも英語しかありませんっていうと、使うハードル結構高いじゃないですか。

幸い Smartly.io は、一度使い始めてもらえば、英語が得意でない方も概ね使いこなしてくださってます。そもそもの構造は Facebook 広告の管理画面と共通点が多いということもあって。大きいのは使い始める『前』の心理的ハードルです。

とはいえまだ日本の売り上げが小さい段階で、プロダクトを日本語に対応してくれと本社にお願いするのもなかなか難しいよね、でも日本語にならないとビジネスがなかなかグロースしないよね、という、"鶏と卵" 状況になりがちです。(英語でも chicken and egg と言います)

ビジネスプラン作って説得して、というのが真っ当なアプローチなんだろうけど、最終的には経営のコミットメントの問題だったりもするよね。どこまで投資して、どれだけ本気でその市場を取りにいくのか。

あと Smartly.io みたいにプロダクトチームが超強い = すごい頻度でアップデートされてたりすると、最初のローカライズだけじゃなくて keep up するにも相当の労力・コストとスピード感が求められるし、それがボトルネックになって開発スピードが落ちては元も子もない。

実際、英語のままでも (2 年近くかかってようやくだけど) ビジネスがちゃんと伸びてきているので、ローカライズ自体 "絶対やったほうがいい" ってのはただの思い込みなのかもしれない。

ローカライズ問題、これだけで 1 つ記事書けるぐらい奥が深い。カンマネの皆さん、ローカライズ談義させてください。笑

完璧にできないのは仕方ない、気合いでカバー

じゃあ Smartly.io はどうしてるかっていうと、日本のお客様にも安心して使って貰えるように、人間が気合いでカバーしようということで、僕を含めた日本のメンバーがとにかく親身にサポートしています。

お客様とのチャットグループを作って、何かしら問い合わせがあったら速攻で返事をするだったり、不明点があったら理解して貰うまで説明をする、必要に応じてトレーニングの時間を設ける、とか。

繰り返しになりますが、気合いで(笑)体験を損ねないようなサポートを提供しています。

商習慣の違いと PMF

プロダクトが良くてもやはり日本の商習慣に合っていなかったり、会社として日本っていう全然違う文化の国に進出することに対する理解が浅いと、なかなか難しいなという面もあります。

Smartly.io の例でいうと、欧米の国なんかに比べると日本ではデジタルマーケティングをインハウスで運用していますというところがまだまだ少なく、大手の広告主は広告代理店を使っているところが多い。なので僕らとしても、いかに広告主だけではなく広告代理店にも成功して貰うことが出来るのか、というのを考えないといけないわけです。

あと例えばセールスサイクルの長さ。最初に会話してから契約に至るまでの時間も、他の国と比べて長い傾向にあります。もちろん一部には、僕たちが外国法人で契約書も英語だ、みたいな事情とかもあるので、一概に日本の会社のせいばかりという訳ではないですが。

そういうのとかも含めて、やはり僕たちの側も "日本のスタンダード" とは違うんだよというのを自認して、本社や上司 にもきちんと説明するというのは、カントリーマネージャとか日本進出の担当者としては必要なことだと思います。(僕の上司はシンガポール人)

日本はこういうところが違うからこういう風に時間が掛かっているんだけど、ちゃんと正しいやり方をしているんですよ、っていう風に説明しないと、社内から適切なサポートが得られかったり、最悪のケース『全然結果出てないし見えないからお前クビ』って 3 ヶ月で fire されたりみたいなリスクが無い訳でもないんですよね。

きちっと社外だけではなく社内に対しても会話をして、理解して貰って、必要な協力を取り付けてというのを丁寧やる。これが何だかんだ大事なのかなと思っています。社内も大事なお客様、パートナーなのでね。

おわりに

こんな話果たしてニーズあるのか分からないので笑、面白かった、もっと読みたいって方は『スキ』でも SNS シェアでも直メッセ・DM でもいいので、何かリアクションくれるととても嬉しいです😂

あと 2020 年最後にあげた、元 King Japan 代表の枝広さんとの対談動画 (前後編) が、日本のカンマネの悲喜こもごもが味わえてとても面白いので、よければぜひ観てください & チャンネル登録してください!!


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Tatsuo Sakamoto (坂本 達夫)

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べっ、別に嬉しくなんてないんだからね!
モバイルアプリマーケティングの専門家です。外資系広告プラットフォーム企業勤務。ちょっぴりエンジェル投資なんかもしてます。アプリ開発もやってます。