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失敗から学ぶ!海外マーケテックSaaSを日本で拡販するときに"やってはいけない"3つのコト

先日アドテック東京の歴代の登壇者限定のオンライン交流会があったのですが、そこでピッチさせていただいた内容が好評だったので note でも共有します。

タイトルは『失敗から学ぶ!海外マーケテック SaaS を日本で拡販する時にやってはいけない 3 つのこと』です。

皆さん長い人生の中で、一度は海外の SaaS プロダクトを日本で広げる仕事をすることがあると思いますが (ないかな?)、 海外に限らず SaaS のセールスに関わっている方に少しでも参考になればと思って書いています。

坂本のこれまでのキャリア

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これが現在に至るまでの僕のキャリアです。
新卒だけ楽天という国内企業でしたが、その後は一貫して外資系企業に勤務しており、 Google の AdMob、AppLovin、そして現在の Smartly.io と、広告やマーケティングに関連する最先端のテクノロジープロダクトを日本に広めるという仕事をしています。

Smartly.io とは

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Smartly.io は Facebook, Instagram と言った SNS 広告の公式マーケティングパートナーです。
広告主や広告代理店がこれらのプラットフォームで高いパフォーマンスを出すのと、効率的な運用体制を構築するのをサポートしています。

いわゆる SaaS 形式でソフトウェアを提供しており、ソフトウェアを活用して成果を出してもらうためにサポートやプロフェッショナルサービスも提供しています。

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海外ではすでに数千億円以上の広告予算が Smartly.io を利用して運用されており、日本でもようやく一部の先進的な広告主や広告代理店によって活用され始めています。

売り上げ的にも1年前より 2〜3 倍に伸びてはいるのですが、これまでの道のりは全く順風満帆ではなく、数々の戦略的・戦術的な失敗を繰り返しています。
(攻略、とか単語のチョイスが微妙なのはご容赦ください。育ちがよろしくないもので)

順風満帆...では全然ない日本展開

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最近ようやくちょっと調子が上向いてきましたが、よくこれまでクビにならなかったな、と信じて待ってくれた会社には感謝しています。

前置きが長くなりましたが、これらの失敗を通じて得た学び、『海外マーケテック SaaS を日本で拡販する時にやってはいけない三つのこと』を共有します。

やってはいけない 1/3 機能推し

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一つ目は、機能推し、特に課題が顕在化していない中でこれを行うことです。

先ほどお話しした通り、僕は Smartly.io の前まではずっとアドネットワークの営業をしていました。
お客さんはアドネットワークが何なのかを知っているし、既に使っているところがほとんどなので、自分たちの製品の機能的な特徴やよさを伝えれば、1000万円主の100万円を割り当てると言った形で、とりあえず試してもらうところまでは比較的簡単に行けるんですよね。

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ただ SaaS の営業はそれではダメで、
✅お客さんが達成したいゴール
✅お客さんの今の状況
✅それらのギャップ
✅どうして今そのギャップを埋められていないか
 などを言語化するのを手伝ってあげて、
🙆‍♂️自分たちのソリューションならそのギャップを埋めることができます!
という順番で、要するにお客さんの課題やペインから会話をスタートさせないといけないんですよね。

これを知らなかったために営業が全然うまくいかなかった...という話を以前ノートにまとめているのでより細かい生々しい話を読みたい方はチェックしてみてください。

やってはいけない 2/3 早すぎる代理店頼み

二つ目は、広告代理店に頼り始めるのが早すぎたということです。

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代理店さんがダメというわけではなく、むしろ今ではいくつかの大手広告代理店さんのおかげでかなり売上を伸ばすことができています。

ただし最初から代理店さんにお願いするのではなく、『この業界でこういう課題を抱えているクライアントにこういう売り込み方をすれば刺さるよ』、『資料はこれで、事例はこれです』ぐらい出来上がってから協業し始めた方が効果的・効率的だったなと思います。

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Smartly.io だけを提案している我々と違って、代理店さんはより多くの種類のプロダクトを取り扱っているため、全員に Smratly.io について詳しくなってもらうことは不可能です。

エンドクライアントの課題から「これは Smartly.io のこの機能を使えばこう解決できるな」と考え出すことも、おそらく難しい。だって Smartly.io のケーパビリティを知らないから。

なので、僕たちの側で『この業種のお客さんの多くが、こういう課題を抱えていて、Smartly を使えばこう解決できるよ』と、課題と解決方法をセットにして持っていく。
できれば近しい業種の、願わくば日本の広告主の、成功事例と数字も添えて。

っていう風にしないといけないし、逆にそれが出来れば、代理店さんの強みである組織力・営業力を活かして、うまくスケールさせる良い関係になれると思うんですよね。
順番を飛ばして急いだのが良くなかったです。

2021 年はようやく、代理店さんと Smartly.io をスケールさせる年になりそうです。

やってはいけない 3/3 近視眼的な中堅狙い

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三つ目の NG は、短期的なゴールをあげるために、各業界の最大手ではなく中堅どころを狙いにいったことです。

これが何でダメなのかは、先日公開した元 AppAnnie 向井さん、メルカリの #ザ法人営業 杉本さんとの YouTube で解説してるのでぜひ観てみてください。

『センターピン理論』と説明されてるんですが、端的に言うと、
✅エンタープライズ営業の場合は各業界のトップ企業を最初に一本釣りしに行き
✅成功事例を作る
✅それを基に同じ業界の他の企業をゲットしに行くべし
という話です。

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大企業は一般的に中小企業と比べると意思決定のプロセスが複雑だったり、取引金額が大きかったりと、受注する難易度が高いことが多いです。
そのため僕も比較的受注が容易な業界 2 位以下の企業や、取引金額が大きくならない中小企業を狙い、短期的な売上成績を上げようとしてしまっていました。

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ですが仮にそれらの会社が顧客になってくれたとしても、
☑️売上金額がそれほど大きくないためカスタマーサクセスに満足なリソースをかけることができなかったり
☑️そのせいもあってお客様が望むような良い結果を出せなかったり
☑️あるいは仮にいい結果が出たとしても、小さな会社の成功事例は大きい会社に営業する際のがフックにならなかったり
 と、そこから先への広がりがほとんど生まれませんでした。

中小企業のお客様が必要ないとか邪魔だと言っているわけではないのですが、最初に限られた営業リソースをかける先としてはやはり、時間がかかっても、その会社のやることを業界中が注目しているようなトップ企業に集中しておくべきだったと思います。

他にも小さなものはいろいろあるのですが、Smartly.io が日本展開の初期に犯した大きな過ちはこんなところです。

ようやく出てきた各業界トップクライアントの成功事例

これらを含むたくさんの失敗から学んで、今年の後半にはようやくいくつかのトップクライアントで大きな成果をあげることができました。

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例えばクラウドファンディング最大手のマクアケ (Makuake) さんで ROAS +50% という大きな改善を実現し、Facebook 社のイベント (House of Instagram) で発表され、そこから E コマース企業からの引き合いが相次いでいます。

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とあるオンライン不動産仲介サービス最大手企業でも、 Smartly.io を活用したクリエイティブの改善によって、ダイナミック広告の CPA (顧客獲得単価) を 30% 以上削減できた事例ができました。現在複数の不動産サービスと商談中です。

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そして先日僕たちが主催するウェビナーにも登壇いただいたエン・ジャパン社が、Smartly.io を活用してクリエイティブ制作工数を 99% 削減できたという大きな成果をあげられ、そこから他の人材系企業での導入も進んでいます。

ウェビナーの録画は下記ページで簡単な情報登録をすれば観られます。

という感じで、数々の失敗を糧に、ようやく昇り調子な Smartly.io です。

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今ならまだまだ、世界でトップシェアの SNS 広告運用ソリューションの日本におけるアーリーアダプター、業界リーダーになれるので、話を聞いてみたいという方はこちらのサイトからお気軽にお問い合わせください!

以上、外資 SaaS ソリューションを日本にこれから展開される皆さまのお役に立てると幸いです!

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Tatsuo Sakamoto (坂本 達夫)
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